ICT学習アプリClassPad.net、
先生の声と伴に歩んだ5年
UX/UI の進化が授業を変えた
現場の先生が語るClassPad.net の今
UX/UI の進化が“授の質” を
底上げしてくれました。
ClassPad.net のアップデートによって、授業運営が 大きく変わりました。特に UX/UI の改善は、先生・ 生徒双方の負担を大きく減らし、授業の流れそのも のをスムーズにしてくれています。
シングルサインオンで「授業開始が格段に早く」
これまで初回ログインで授業が1 時間つぶれてしまうこともありましたが、Google / Microsoft のシングルサインオン対応 により、「すぐ使える」状態が実現。生徒の心理的ハードルも大幅に下がり、授業を止めることがなくなりました。
ふせんとPDF の改善で“即時フィードバック” が加速
Office で慣れている操作感でふせんが使えるようになったことで、先生も生徒も迷わず提出・共有が可能に。PDFや画像上に書き込めるようになり、その場でフィードバック → すぐ修正 → 再提出 というサイクルが自然に回るようになりました。
グループワーク機能で「話し合いの質」が向上
グループごとの議論が記録として残り、提出もスムーズに。これにより「話し合いの可視化」「生徒間の比較」「先生による即時指導」が可能になり、対話的で深い学びが自然と発生 するようになりました。
ウェブ辞書連携で情報探索がシンプルに
ウェブ上の文字をなぞるだけで辞書検索が立ち上がるため、調べ学習が止まらず、探究的な姿勢を育てられます。
“提出・評価・授業運営” が
圧倒的にスムーズになりました。
ClassPad.net のUX/UI の改善によって、授業中の操作ストレスが大きく減り、提出物の扱いやクラス運営が より簡単・正確・素早く なったと実感しています。
動作が軽くなり「毎時の提出」が自然にできるように
アップデート後、動作が安定・高速化したことで、授業で毎時間行う写真提出→提出箱に送る という流れがスムーズに。授業のテンポを落とさずに運用できています。
画像 → 文字の自動読み取りで “提出物の理解” が速い
写真やスクリーンショットの文字をそのまま読み取れるようになり、GIS (地理情報システム)の課題など画像ベースの提出物の処理が格段に楽に。授業の幅が広がり、確認作業の負担も大きく軽減されました。
ふせんの個別配布で“個別最適化の指示”がしやすい
付箋を個々の生徒に配布できるようになったことで、生徒ごとに課題を出し分けられ、ジグソー法など協働学習の設計がしやすくなりました。
招待コード/URL参加で “クラスを跨いだ授業” に強くなった
授業コード・URLでの招待が可能になったことで、選択授業のように多クラス混在する場でも即時に合流し授業が開始できます。一時的な授業でも柔軟に対応でき、自由度が向上しました。
「ペーパーレスに繋がった」「生徒の主体性が向上した」ことも
多くの先生にご評価いただいています。
87%の先生が、ClassPad.net導入によりプリント等
「紙の配布物の削減に繋がった/繋がると思う」と回答。
56%の先生が、ClassPad.net導入により
「生徒の主体的で探究的な学びの促進に寄与した」と回答。
ご紹介した先生方以外にもご利用いただいている先生方から多数のご意見をいただいております。
現場の先生の声をもとに今までに約30 回・114 項目ものアップデートを行ってきました。
その軌跡をご紹介します。
「ログインの手間」の解消へ
機能開発に力を注ぐ一方で、「ログインの手間」や「パスワードの管理」といった、
日常的な操作の煩わしさが原因で、利用しづらいという声も多くいただいておりました。
そうした課題に向き合い、何度も仕様や性能の改善を重ねてきたことで、
今では多くの方に安心して使っていただける形へと進化することができたと思っています。
「協働的な学び」の実現へ
授業での協働学習を通して、全ての生徒が自発的に意見や考えを発信できるようになるための体験を提供したい、
そのような想いで、生徒の皆さんに授業で使っていただいているところを想像しながら、
グループワーク機能を開発しました。
※ Google Jamboard は、Google LLC により提供されていたデジタルホワイトボードサービスであり、その名称およびロゴは同社の登録商標です。
「年度処理」の改善へ
ClassPad.net の年度処理(進級処理)は、「生徒を進級」→「生徒をクラスに登録」→「授業を作成」とステップ数が多いことで
管理者が行う処理に、時間がかかっていました。
管理者がミスなくスムーズに年度処理(進級処理)を行えるよう、必要な作業を進級処理だけにすることで作業ステップ数を大幅に削減。
システムの根幹部分の改善になるため、先生や生徒の使用感に影響が出ないよう、
半年以上前から順序だてて機能のアップデートを行っています。
その結果、年度処理にかかる時間を半減させることができました。
「もっとICT 学習に適した収録コンテンツ」へ
個人用の辞書コンテンツをそのままICT 学習アプリに載せるだけで先生や生徒に活用してもらえるだろうか、
そのような懸念から、英単語帳の小テスト作成機能について、授業で使っていただくために必要な機能を検討・開発しました。
特に重視したのは、「先生のテスト作成・配布→生徒のテスト実施→テスト結果確認」という一連の流れがスムーズに繋がることです。
この全体の流れが授業での活用に最も重要だと考えました。
先生用と生徒用で表示内容や使える機能を分けるなど、試作を重ねながら機能を実装しました。
機能改善に情熱を注ぐ開発者の想いをご紹介
先生の声がサービスを育てる。開発の原点と進化。
ClassPad.net は、高校で一人一台のパソコン環境が整う中で、「これからの学びに最適なツールをつくろう」という想いからスタートしました。背景には、カシオが掲げる “Boost Your Curiosity”──誰もが学ぶことを楽しめる世界をつくる、という教育事業の理念があります。
開発が進む中で、先生方との対話から多くの気づきを得ました。特に印象的だったのは、大規模校で初期登録に非常に大きな負担がかかっていたというフィードバックです。想像を超える規模で使われる中で初めて見えた課題であり、すぐに改善に着手しました。こうした経験を通じて開発メンバー自身も現場へ足を運び、先生の声を直接聞く姿勢が強まっていきました。
私たちが目指しているのは、ClassPad.net が“特別なツール” ではなく、文具のように意識せず授業で使える存在になることです。今後は生成AI の活用などを通じて、先生が生徒一人ひとりにより深く向き合える学習環境を支えていきたいと考えています。
機能ではなく“授業の流れ” を見ることの大切さ。
紙で配ったり、直接話した方が早い――そう考える先生がいらっしゃることも踏まえたうえで、それでもストレスなくICT 教育を実現できるサービスにしたい。先生や生徒の学習の妨げにならず、ICT をスムーズに授業に乗せていけるようにすることを、常に意識して企画に取り組んでいます。
サービス立ち上げ当初は、辞書機能と授業支援機能をオールインワンで提供すれば便利だと考えていました。しかし、現場の先生から「先生と生徒のやりとりの中で、辞書機能を使える導線がない」というご指摘をいただきました。個々の機能だけを見てしまい、授業全体の流れの中でどう使われるかを十分に考えきれていなかったことを、その時に自覚しました。それ以降の企画では、実際に使っている先生へのヒアリングを特に重視するようにしています。
今後は、特定の教科にとらわれず、どのような授業でも自然に先生が使えて、授業の妨げにならないこと。さらには、先生と生徒のコミュニケーションを活発にするサービスにしていきたいと考えています。そのためには操作性と性 能が何より重要だと思っていますので、ここは今後もとことん突き詰めて開発を続けていきたいと思います。
“押しつけないデザイン” を目指して。現場の声が導いたUI 改善。
ClassPad.net の原型は、辞書で調べた単語をふせんにし、それをノートのようにまとめられるツールがあれば学びをもっと広げられるのではないか──そんなデザイン部からの提案がきっかけでした。先生の時間密度を上げ、生徒の理解を高め、理想の授業づくりを支えたいという思いが、サービス開発の根底にあります。
特に印象深いのは、グループワーク機能に関する先生からのフィードバックです。当初は、あらかじめグループを作っておく前提で設計していましたが、先生方から「生徒のコンディションや出席状況に合わせて、その場で柔軟にグループ数を増減したい」という声をいただきました。実際の授業で求められる柔軟性は、こちらが想定していた以上に高く、先生の授業観に合わせて自由に展開できるUI が必要なのだと改めて認識しました。
私たちが使い方を押し付けるのではなく、先生が日々の授業で自然に使えるように寄り添うこと。そのためには、現場を拝見し、先生方と対話を重ねることが欠かせません。最近は、提出機能の単独利用や辞書機能の活用範囲拡大など、小さな改善も積み重ねています。
“サクサク動く” を支える性能改善の積み重ね
ClassPad.net の開発は、2020 年のコロナ禍という大きな環境変化の中で始まりました。2021 年4 月のリリースに向け、デザイン・画面仕様・設計製造・インフラ整備を同時並行で進め、同年9 月には正式版を公開しました。多くの制約のある状況でサービスを形にできたことは、今でも強く印象に残っています。
私が特に力を入れてきたのは、性能改善です。機能改善が続く中で後回しになりがちな部分ですが、授業で使うツールとしては「すぐ動く」「すぐ繋がる」ことが何より大切です。そこで、データベースの設計やインフラ構成の見直しなど、細かなチューニングを重ねながら、重箱の隅をつつくような作業を続けてきました。こうした積み重ねが、ClassPad.net を“サクサク使える” サービスへと近づけていると実感しています。
目指しているのは、タブレットやPC ひとつで双方向につながり、探究心をもって授業に臨める世界です。生徒が自分の考えをリアルタイムに共有し、比べ、可視化できる――そんな学びを支えるために、これからも性能面から ClassPad.net を強化していきたいと考えています。