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現役東大生の“デジタルノート機能”活用法 前期教養学部 塚田颯子さん | ClassPad.net

現役東大生が考えるデジタルノート機能の活用方法とは?

現役東大生の“デジタルノート機能”活用法

塚田 颯子 さん
松下 天風さん

塚田 颯子 さん

前期教養学部

目指す職業:教員(高校)
高校時代の得意科目:化学
高校時代の苦手科目:数学

デジタルノート機能の「わたし独自」のまとめ方

作成したのは、大学の有機反応化学の「芳香族化合物の反応」の分野である。この分野で特に重要なのは、①芳香族化合物とは何か。②芳香族化合物の反応はどのような機構でおこるのか。③置換基の配向性はどのように決定されるのか。の3点である。このノートでは、①〜③の各項目について別々にまとめることで情報が煩雑にならないようにし、それぞれの項目の重要なポイントを1つのページで確認できるようにした。

①については左上のテキストふせんにまとめてある。覚えやすく印象に残りやすいように、あえて詳しい説明は省いて要点だけを簡潔にまとめた。可読性の面から手描きではなくテキスト機能で打ち込み、また、見出しと本文の見分けがつきやすいように文字の大きさや行間なども工夫している。②については左下のテキストふせんにまとめた。まずはお決まりの反応パターンを押さえるのが重要であることを赤字で強調し、反応のパターンは細かい表現を可能にするために手描きでまとめた。ペンの色を変えられる機能を用いて、同じ物質は同じ色で、別の物質は別の色で描いたり、直線を引く機能を用いて線を真っ直ぐ引くことで見やすくした。

最後に、③についてまとめたのが右上、その補足として各置換基について配向性とその強さをまとめたものが右下のテキストふせんである。右下のものに関しては、講義資料のものがよくまとまっていたのでそのまま活用するためにファイル機能を用いてスクリーンショットを挿入した。出典の記載には透明ふせんを利用している。全体としては、①はこの分野の基本的な事項であることを強調するために他のテキストふせんとは色を変えている。

デジタルノート機能の活用法イメージ
明鏡国語辞典

明鏡国語辞典

大修館書店

お薦めのオンライン辞書

高校生という受験勉強に勤しむ時期に重要なのは、語彙、特に自分が使える表現のバリエーションを増やしていくことだと考える。これは、例えば作文をするときに伝えたいことを最も伝わりやすい言葉で伝えるために、あるいは学習したことを噛み砕いて自分の言葉でわかりやすくまとめるために、そしてまた、求められていることを正しく理解するためにも必要なことである。この目標を達成する上で有効だと考えられるのは、学習中あるいは日常生活の中で初めて聞く言葉や意味があやふやな言葉に出くわしたときに、その言葉の意味をすぐに調べて、忘れないように記録しておくという方法である。

ClassPad.netの機能はこうしたタスクに非常に適しており、普段から持ち歩いているスマートフォンやiPadに辞書機能とノート機能があれば、わからない言葉をその場で調べてまとめておくことができる。英単語や数学の公式を調べられる機能ももちろん勉強中には非常に役立つ機能であるが、電子版のノートは持ち歩きに便利であるという点から、日常生活から意識すべき日本語の意味を調べる機能がより魅力的であると思い、高校生に勧めたい辞書機能に国語辞典を選んだ。また、私自身今回ノートを作成する際にも、まとめるのに使おうとした単語の意味があやふやで、意味を調べたいと思ったときに、わざわざ紙の辞書や別のサイトを利用しなくてもすぐに調べられて役立ったというのも、明鏡国語辞典が便利だと思った理由の一つである。

使いやすい・便利だと感じるところ

授業で学んだことを定着させるために最も有効な方法は、自分の言葉、自分のやり方で内容をまとめ直すことであると考える。その際、紙媒体(ノートやルーズリーフ)でまとめるよりもClassPad.netでまとめた方が良いと思う理由が2つある。まず前提として、まとめというのはあまり冗長になってしまうと大事なことは何かがわからなくなるので、要点だけを簡潔に書くのが大切である。そのため、ノートにまとめるにはページが余りすぎて、持ち歩くのに場所をとるだけになってしまう。

また、ルーズリーフであればコンパクトに持ち歩けてボリュームも調節しやすいが、持っていくのを忘れたり失くしたりしやすい。その点電子媒体ならば、常に持ち歩くiPadなどにまとめておけて、内容のボリュームも気にしなくてもよいという便利さがある。2つ目の理由は、ClassPad.netならば後から内容を付け足しやすいという点である。授業内容のまとめはその日のうちにやるのが有効であるから、例えば第1回のまとめをした後、第2回の授業後にまとめをするときは、紙媒体だと第1回と第2回を連続して書くのが一般的であるから、もし第3回以降の授業で第1回の内容の補足があった場合、後から付け足すのは困難である。その点ClassPad.netならば、第1回、第2回、…の内容を別のノートにまとめて同じファイルに入れておくことができ、ふせん機能を使えば後から内容を付け足すのも容易である。以上の理由から、ClassPad.netは授業内容のまとめに非常に適していると考える。

良いと感じるポイント

視覚的にわかりやすくまとめられるところ。写真や画像を挿入できるところ。

学習したことをまとめるときに、分野別、単元別、項目別にまとめることはもちろん振り返りやすくするために効果的ではあるが、時に物事は、一見無関係に思えても相関関係があったり、あるいは別々の事柄について相違点や共通点をまとめたいときもあったりする。そうしたときに、ClassPad.netならば、テキストふせんの位置を工夫したり、透明ふせんを用いてふせんどうしをつないだりすることで物事の関係性が可視化され見やすいノートを作成することができる。また、画像を挿入できる機能も非常に便利である。最近の高校教育はデジタル化が進んでおり、教員側も板書をするのではなく、スクリーンにパワーポイントのスライドなどを映すという授業形式が増えている。

その結果、教員も意図せぬうちに授業の進行が早くなってしまい、生徒の板書が追いつかない、あるいは板書をとるのに必死になってしまい授業内容が頭に入ってこない、という事態が起こりかねない。そのようなとき、授業中に板書をカメラで写真に撮っておき、あとからまとめノートにその画像を貼ることができれば授業中は説明を集中して聴くことができ、またあとでまとめる際に板書の内容を文字におこす手間も省ける。このように、ClassPad.netは視覚情報を用いて内容をまとめたり、相関関係を示したりする機能に長けているので、私はその点が特に気に入っている。

※2022年7月現在の現役東大生

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