※本事例では旧:数学版ClassPad.netをご利用いただいております。
高校6教科対応のClassPad.netとは一部仕様が異なる場合がございます。予めご了承ください。
聖学院中学校・高等学校
『統計におけるClassPad.netの活用法』
学校名:聖学院中学校・高等学校
先生氏名:山本 周先生
対象学年:中学1年生(25名×3クラス)
教科:数学
単元:統計(ヒストグラム,代表値,相対度数)
■授業の目的
・統計的に分析するための知識や技能を理解する
・日常生活や社会生活の場面において問題を発見・調査し、データを集めて表やグラフに表して統計量を求めることによって、現状や分布の傾向を把握したり、 2つ以上の集団を比較したりすることで、問題解決や意思決定をする
・データの収集方法や統計的な分析結果などを批判的に考察する
■ClassPad.net活用法
① 手作業で100 個のデータを分類し、2種類の階級でヒストグラムに図示
② ClassPad.net を使用し、2種類の階級の異なるヒストグラムを表示して確認
(生徒へのデータの配布は、ClassPad.net のURL 共有機能を利用
URL をQR コードに変換し、生徒に各自QR を読み取らせる形で事前に作成されたデータを配布)
※ClassPad.net 教材は1 ファイル10 分程度で作成可能
授業内では100個のデータを分類した後、2種類の階級でヒストグラムに図示することを手作業で行ってもらいました。その後CP.netを使用し、一瞬にして2種類の階級の異なるヒストグラムが出た際には「おー」や「一瞬じゃん」「最所からこっちでやりたかった」などという声もあり、手書きとICTの両方の良さや使いどころを体験することができたと思います。
■使用教材(ClassPad.net)
問題1 / 問題2
■ClassPad.net導入の理由
過去に他の数学アプリを使用したことがありますが、今回ClassPad.netを使用した理由としては以下の4点があります。
まず1点目は、「操作法が分かりやすく、多機能過ぎないこと」です。今回は対象が中学1年生で、このようなソフトウエアを使用する経験が多くはないことから授業中または自宅学習する際に1人でも簡単に使用できることを考えました。
そして2点目は、「WEBブラウザで使用可能」であることです。本校は2020年9月よりBYODになりました。ですが、機種等に制限はありませんので、機種による制限があるアプリケーションではなく、ネット環境があればいつでも動く点は重要でした。
3点目は「共有機能」です。教員も生徒もアカウント登録をすることでマイフォルダが作られ、そこに教員であれば自身で作成した教材や他の先生が作成された教材を保存しておくことができ、生徒は自身が学習した教材を貯めていくことが出来ます。また、共有に関しても公開共有(全世界,URL)と非公開で用途に合わせて使用することが出来ます。私はQRコードにしたりして授業中に配布しています。さらに、 ClassPad.net自体が海外で利用開始され、逆輸入のような形で今年より日本で導入が開始されたため、海外の先生方の教材が多くあり、私も参考にさせてもらってます。海外の先生の方が教育におけるICT活用は盛んですからね。
そして最後に「テキスト機能」です。こちらは今回ClassPad.netを選んだ1番の理由であり、他の数学ソフトウエアにはない機能です。イメージとしてはこちらの画像のようにオンライン上でプリントを作成することができ、授業プリントや生徒の自宅学習用としてなど授業スタイルに合わせて使用できる点です。
■今後の教育のあり方について
GIGAスクール構想やコロナ休校により、全国の学校でタブレット端末等を使用した授業が行われていますが、それらによりICTを活用すること自体が目的になってはならないと思います。ICT教材はあくまで生徒の学びを最適化するための手段です。さらに、日本の教員力はトップレベルにありながら、教員のITリテラシーは世界的に低いのが現状ですが、全国の先生方がClassPad.net等を通じて繋がることで数学教育をさらに発展させていきたいですね。
■CASIO授業見学(2020年10月)
山本先生及び聖学院様のご好意により、Classpad.netの活用授業を見学させていただきました。伝統を感じられる学校でとても雰囲気が良く、コロナ禍の中、安全対策も行き届いており、数学教育について今後のICTを活用した未来の教育について情報交換をさせていただきました。ClassPad.netは現場の熱意のある先生方次第で、さまざまな授業提案と活用方法が生まれます。CASIOは現場の先生方をサポートし、活用された事例を全世界に公開します。ご興味のある方は活用授業を共有しともに実践していきましょう。(ClassPad研究会事務局より)
<取材協力>聖学院中学校・高等学校様:https://www.seigakuin.ed.jp/