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導入事例


※本事例では旧:数学版ClassPad.netをご利用いただいております。
 高校6教科対応のClassPad.netとは一部仕様が異なる場合がございます。予めご了承ください。

あすとる学習塾
『ClassPad.netが変える数学教育』

学校名:あすとる学習塾

都道府県:広島県

先生氏名:中田 太一先生

教科:数学

単元:円の性質、三角関数

■ClassPad.netに期待すること

数学ができる人に対して「数学のセンスがある」という表現を使うことがあると思います。センスという言葉を使って、数学ができる・できないをまるで生まれ持った才能かのように吐き捨てて、諦めてしまうのにはとても便利な表現だと思います。私は「数学のセンスがある」を「数や図形を直感的に理解し発想できる」ということだと考えています。逆に言えば数や図形を直感的に理解し発想できるようになれば、数学のセンスを向上させることができるのです。

数学というと「論理的な思考」という部分に主眼が置かれがちです。もちろんそれはそれでとても大切なことです。しかし私は10年余りの指導歴で、数学の得意不得意は直感的な理解・発想力という面に大きく左右されるということを実感してきました。

ClassPad.netにはそんな「数や図形に対する直感的な理解を助けるためのツール」としての活躍を期待しました。
 

■ClassPad.netが助ける直感的な理解

「直感的な発想」のために必要なものは「観察」と「知識」だと考えています。簡単な例として、「864を素因数分解しなさい」と言われたらどうしますか?

学校で習うのはちまちま素数で割っていくやり方です。答えは"2⁵・3³ "なので8回割り算をすることになります。ですがよくよく864という数字を観察すると、色々なことに気がつきます。「偶数」なのはもちろん「すべての位が偶数」だとか「4の倍数」「8の倍数」「3の倍数」「9の倍数」「900-32」「800+64」などなど、素因数分解の枠に囚われずに色々な方向からこの数字を眺めます。その中から必要な情報を選んで使うのです。今回は「8の倍数」であることと「9の倍数」であることを使い、最小公倍数の72で割ってみようと思います。"72・12=8・9・2・3=2⁵・3³ "。わずか3回の割り算、しかも暗算でできるレベルで答えが出ました。この程度のことで何を騒いでいるんだと怒られそうですが、「なんだか3で割れそうだな」とか「引き算とか足し算に分けて因数分解できる形になってくれたら嬉しいな」とかいう発想があるからこそ、簡単に解くためのきっかけが掴めるのです。これこそが「直感的な発想」の力であり、数学の面白さだと思います。

そのためには、常日頃の学習から「この数(図形)にはこういう特徴があるな」「この点が動くとこうなるのか」のような実験を繰り返して観察眼を養っておく必要があります。
 

■ClassPad.net活用法

①ClassPad.netで作成した図形を生徒に5分間自由に触ってもらう  (固定点を設定することにより、予期せぬ動作を防ぐ)
​​​​​​②生徒が発見した法則を発表
③補足説明にて幾つかの問題パターンを通じて、定理の活用方法を説明


私のClassPad.net利用の第一段階として「有名定理などを実際に手を動かして理解を深める」ことを試みました。

■の点は動かすことができず、●の点は円周上を動かすことができるようになっています。生徒にはそのことだけを伝え、「5分間自由にいじってみて、気付いたことをあとで教えてね。」と伝えて、5分間自由に触らせます。

動かせる点を絞り込んだことで、概ね意図した通りに動かしていました。どんなところに目を向けたらいいか難しい子にはフォローを入れながらですが、その後のフィードバックでは見事全ての生徒が「同じ弧に対する円周角は等しい」ことと「中心角は円周角の2倍」になっていることを見つけ出してくれていました(円周角や中心角という言葉は後付けです)。補足説明では他に、幾つかの問題パターンを通じて、今見つけたことをどのように使っていけばいいのかを説明しました。

年ごとに生徒の質も入れ替わるので一概に比較できるものではありませんが、その後の練習問題の正答率や回答率は例年より高かった(早かった)と思います。

このような流れでの授業を「円の性質」で3人、「三角関数」で3人行いました。さらに、入試問題の解説をClassPad.netに図形やグラフの描画を手伝ってもらって行うということを2人の生徒に行い、計8名の生徒へClassPad.netについて授業後アンケートをとりました。
 

■使用教材​​​​(ClassPad.net)

円周角 / 円周角と中心角


■生徒アンケート結果(計8名回答)

「今後も利用してほしいか」に「いいえ」と答えた生徒は、「板書だけの方がわかりやすい」とのことでした。これは、入試問題の解説をオンライン授業で行った際にもらった意見で、板書の画面とClassPad.netの画面がいちいち切り替わることにストレスを感じたようでした。ただ、詳細な図があったこと自体はわかりやすかったようで、その辺りは授業での見せ方や進行の仕方に課題を感じました。

「有名定理などを実際に手で動かして理解を深める」という使い方では「いいえ」と答えた生徒はいなかったので、生徒にとって有効な使い方と言えるのではないかと思います。
 

■ClassPad.netと見据える教育の展望

「クリエイティブ」という言葉が昨今頻繁に使われるようになり、その重要性が叫ばれています。数学教育においても、「センター試験」が「共通テスト」にとってかわり、特に数学の問題形式は様変わりしました。それに伴って高校入試の問題もより思考力を問う問題へとシフトしてきています。それでもなお、数学教育は「知識の積み重ねで学習する学習形態」に主軸が置かれたままです。

数学教育の目的は「問題解決力の育成」だと考えています。では創造的な問題解決とは何か。それは「そこでこれを使うのか!」というような、一見関係のなさそうな分野同士を組み合わせて問題解決だと捉えています。

数学では答えは一通りしかありません。ですがそれに至るための道筋は複数存在します。状況に応じて最適な道筋は存在するでしょうが、一般的にはどの道筋が正しいということもないはずです。「分野の枠を超えた思考」や「ある問題に対して解答を複数与える」ことは「創造的な問題解決力の育成」に繋がると考えています。

そういった分野間を連結したり、別解について考察したりするワークの中にClassPad.netをうまく利用できれば、個々の頭の中とのいい「橋渡し役」になってくれるのではないかと期待しています。


<取材協力>あすとる学習塾様:https://asutoru.com/
 

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