※本事例では旧:数学版ClassPad.netをご利用いただいております。
高校6教科対応のClassPad.netとは一部仕様が異なる場合がございます。予めご了承ください。
栃木県立栃木高等学校
『ClassPad.netで学びの楽しさを探究したい』
学校名:栃木県立栃木高等学校
都道府県:栃木県
先生氏名:石塚 学先生
指導対象:SSHクラブ数学班
教科:数学
※栃木高校SSHクラブ:「課題研究」という授業の中ではできないような、専門的な探究活動を行う生徒主体のクラブであり、外部研究機関との連携、学会での発表、ゼミ活動等を行っています。
※栃木高校SSHクラブ数学班:主に放課後、フラクタルや算額等の各自興味関心があるテーマについて研究するとともに、数学オリンピックや全国数学生徒研究発表会(マスフェスタ)等のコンテストや研究発表会に向けての活動をしています。
■栃木高校について
栃木高校は明治29(1896)年4月に開校し、2021年度に創立125周年を迎える普通科男子校です。「発展し続ける伝統進学校」を合い言葉に、時代の要求にこたえられるリーダー育成を目指しています。平成24年度から文部科学省の「スーパーサイエンスハイスクール(SSH)事業」、令和2年度から県の「学力向上に向けた指導体制モデル事業」の指定を受け、様々な研究開発を行っています。「主体的で協働的な学びの実現」「分野融合・教科横断」「国際性」「ICTの活用」等の視点から、生徒も教員も学びに向かい、授業はもちろん放課後等も、知的好奇心を刺激しあっています。
■数学科について
数学科では、生徒の数学的活動を重視するよう心掛けています。生徒が説明し、議論を行い、素晴らしい別解をクラス全員が賞賛する、そんな授業も珍しくありません。大学入試問題も解いて終わりではなく、他分野との関連性や背景を考え、ICT機器を利用して検証し、さらに探究活動も行っています。また、「美しさ」をテーマに、他教科(美術)との連携にも挑戦しています。
第103回全国算数・数学教育研究(埼玉)大会において、「 ClassPad.net を活用した「美しさ」への探究活動-大学入試問題、算額、ジグザク立方体を題材にして-」という研究主題で、オンライン(Zoom等)で発表予定です。
<参考>第103回全国算数・数学教育研究(埼玉)大会について:https://www.sme.or.jp/conference/national/
■ClassPad.net活用法
ClassPad.net は、事象を数学的に考察するときに必要なグラフ描画・統計解析・図形・幾何の各機能が充実しており、数学的活動において非常に有効なツールです。グラフや図形およびメモをひとつのシートにまとめることができ、思考過程が明確になり、共有(協働)しやすく、探究活動において威力を発揮します。特に、数式処理(CAS,Computer Algebra System)の機能は大変優れています。教科書に載っているような数学記号の形式に入力後、一瞬で答えが出るため、多くの生徒がその計算結果に衝撃を受けています。計算過程を重視した今までの数学との違いに戸惑いを感じながらも、教科書で習ったことのない数式を入力し、結果を考察するなど、積極的に試行錯誤しています。
指導する石塚先生
1年生~3年生が課題に取り組みました
■使用教材(ClassPad.net)
⼤國魂神社算額(解答例①+作図) / 軌跡についての探究活動 / 反転円についての探究活動
※π や √ の表⽰はClassPad.netにログインすると使⽤可能です。
数学の学び、知識を幅広く活⽤できますので 、ぜひログインしてご活⽤ください。
■生徒ご感想
・問題が漢⽂であったり、単位が⼨であったりとあまりなじみのないものではじめは驚いたが、解き⽅が分かると⾃分が普段やっている計算の⽅法を使って解くことができることを知り、数学のすごさを改めて実感した。
・数学の問題をパソコンに映すと、今まで分からなかった⾒⽅が⾒えたりしておもしろかった。問題の図形やグラフを可視化することは⼤切だなと感じた。
・ClassPadを使ってグラフや細やかな図が正確に美しく瞬間的に描くことができることが分かりました。また、図⽰化することでさらに分かりやすくなり、問題の背景にあることも正確に理解できました。
・普段授業で⾏う数学とは、また違った雰囲気の問題を解くことで、新鮮な気分を味わうことができました。また、今回の問題を通して、同じ問題を多⾓的な⽅向からみることの⼤切さも知れました。
・情報の授業でエクセルを使い始め、その機能に感心していましたが、今回のClassPad.netはそれよりも更に数学に特化しておりとても驚きました。自分も家のパソコンでぜひ使ってみたいと思いました。
・グラフを作れたり、様々な方程式を解くことができたりして、とても便利だと思い、自分が分からない問題があるときなどにぜひ使ってみたいと思った。
・自由に数式を入れてグラフ化などができるので、数学に関心を抱くのを助けるものだと思いました。
■石塚先生からのコメント
これからの数学教育のあり方を考える生徒も現れ、ClassPad.net(特にCAS)には無限の可能性を感じています。
これからさらにClassPad.netを活⽤し、⽣徒とともに数学の楽しさを探究していきたいと思います。
<取材協力>栃木県立栃木高等学校様:http://www.tochigi-edu.ed.jp/tochigi/nc2/