環境汚染を題材にした文章で受動態とif節を理解する授業
リーディング、ライティングの観点でオンライン辞書を活用
大阪産業大学附属高等学校
〈大阪府〉
縄田 烈志 先生
教科:英語 指導学年:一年生
建学の精神
偉大なる平凡人たれ
創立者、瀬島源三郎先生が「平凡な日常生活を大切に送っていくこと、地道にたゆまず努力していくことは偉大なことである」と教え、それは現在の徳育・知育・体育の三位一体教育の実践に繋がっています。徳育を先頭に位置付けたのは知育も体育も徳育の上に育まれると考えられているためです。
学校の教育目的
本校は昭和3年に、大阪鉄道学校として創立されました。現在は大阪産業大学の附属高校として、5つのコースを設けており、それぞれの目標を持つ受験生が、コースを選んで入ってきます。多くの生徒が大学進学を目指し、卒業後はそれぞれ希望の大学に進学します。そういった生徒あるいは保護者のニーズにしっかりと応えていける学校を目指しています。
ICT教育の課題・テーマ
年齢問わず、すべての先生がICTを推進できる環境づくりに力を入れています。
ICT教育推進については、本校は残念ながら、全国あるいは大阪の他の学校に比べると後発ではありました。そこで新たにICT教育を推進する部署を立ち上げ、ベテランの先生から若い先生まで、すべての先生がICTを進めていくための環境づくりを大きな課題として取り組んでいます。後発の学校ではありますが、ここ数年でかなり進んできているのではないかと思います。
端末整備状況
令和4年4月入学の高校一年生から、全員にChromebookを持たせており、令和6年度にはすべての生徒が端末を持つ状況になります。
ClassPad.net導入に至った経緯と理由
オンライン辞書機能のコンテンツの充実と、ICTを推進しづらい「数学」にも効果的な数学ツール『ClassPad Math』が決め手
生徒全員にChromebookを持たせるにあたり「Chromebookの金額に追加して、今までのように電子辞書の端末も保護者にご購入いただくのか」ということが課題でした。 二つの端末を合わせると負担がとても大きいですが、一方で辞書は必ず持たせたいと考えておりましたので、様々な辞書のサービスを検討・体験しました。その中でClassPad.netは辞書だけでなく、今まで生徒たちが使っていた参考書や用語集なども入っていたことが一番大きかったと思います。
また、5教科の中でICTを推進しづらいのが「数学」でした。他のサービスでは「電子ペンだとグラフが書きにくい」という話があがりましたが、ClassPad.netにはグラフや図形が視覚的に掴める数学ツール『ClassPad Math』があり、5教科全てで活用できるサービスということも導入のポイントでした。
授業の流れとClassPad.netの活用方法
マイクロプラスチックが環境に与える影響についての文章を読み解きながら、ポイントとなる単語や表現をClassPad.netのオンライン辞書機能で確認していく。
「food chain」などの一般用語や「if」などの副詞まで、幅広く意味を調べることで、英文読解力と語彙力を高めていく。
「sea」と「ocean」の違いや、なぜ「oceans」と複数形になっているのか、そこから派生して、世界には海洋がいくつあるのかなど多角的な視点も持ちながらオンライン辞書機能で複数の辞書を横断的に調べ、総合的な知識も身につけていく。
宿題や自宅学習でのClassPad.netの活用機会
ClassPad.netに収録されているオンライン辞書機能のコンテンツはインターネットにある辞書以上に良いものばかりです。冬休みの宿題では、分からない単語の意味、発音記号、アクセント、さらにその単語を使った例文など、生徒たちも積極的にClassPad.netを活用し、自宅学習での課題を進めていました。
導入前と導入後の変化
大きく変わったのは机の上の環境です。
パソコン1台の中にノートや辞書があり、机の上がすっきりしたことで、生徒たちにとっていい環境が整ったと思っています。
また、今年度の一年生たちは辞書を買っておらず、辞書を持っていない生徒ばかりですが、分からないことがあったらすぐClassPad.netのオンライン辞書で調べ学習ができます。学ぶ環境が整っているというのも大きく変わったポイントです。
お気に入りの機能・使い方
『CNN ENGLISH EXPRESS』を活用し、冒頭10分でリスニング力を効率的に強化しています。
ClassPad.netには、和英辞典、英和辞典のほかに、CNNが世界で報じたニュースを教材化した『CNN ENGLISH EXPRESS』があります。これを使って、授業の冒頭に10分程度、リスニングの学習をさせています。実際のニュースキャスターの方が読む英文と、生徒たちが聞きやすいナレーターの二つの音声があり、聞き比べながらの学習もできます。記事の内容も比較的新しいため、継続的に授業に取り入れられる点が非常に気に入っています。
ClassPad.netを使用した今後取り組みたい授業
今後は、主体性を持って学習に取り組む姿勢が評価されるようになってきます。授業の中で、家庭学習の中で、何か分からないことがあったら自発的に調べる。そのような生徒の姿勢に応える機能が、今は手元にある状態ですので、教師が働きかけて使わせるのではなく、生徒が進んでより活用していけるようになればと考えます。
パソコンを使う、機材を使って作業することは、将来的に生徒が大人になったとき、絶対に役に立つ能力です。学校でもデジタル化がかなり進んできていますので、私も上手に扱えるようになり、生徒たちを指導していきたいと思います。
生徒に聞いた、ClassPad.netの「良いところ」
自宅で勉強する際、今までは教科書を出して、筆箱を出して、と勉強する前に面倒で嫌になるということがありました。今はパソコン1台出せばよく、ゲーム感覚でできるので、やりやすいです。
特に英語のコミュニケーションの分野でClassPad.netが活用しやすいと感じています。先生はモニターに書いてくれるので分かりやすいですし、私たちもそこに書いていけます。分からない単語があったらそのまま簡単な操作でオンライン辞書機能で調べることができるので、使いやすいです。
オンライン辞書機能が便利です。調べたらすぐ正確な意味や答えが出てくるので、自宅でもChromebookを開いてみようと思えます。
辞書などはかさばってしまいますが、パソコンひとつで見られるのが便利で荷物も減って楽になりました。友人同士で調べあって、プリントに書き込むということもしています。