人生に活きる特別授業 Presented by CASIO
生徒がより楽しみながら積極的に参加する手法の一つとして、「いつもとは異なる先生による、いつもとは異なる授業」の可能性を感じ、企画・実施した特別授業をご紹介します。ClassPad.netパートナー校である東京立正高等学校にご協力いただき高校1年生イノベーションコースの特別授業として実施しました。
生徒全員が積極的に話し合い、アクティブに思考!
東京立正高等学校
〈東京都〉
田口 純平 先生
(浦和実業学園中学校・高等学校からの出張授業)
教科:国語 高校1年生イノベーションコース
【特別授業の概要】
本授業では、生活や人生において最も重要なものの一つであるコミュニケーションをテーマとして、前半にバイリンガル落語家として活躍する琉水亭はなびさんをお招きし、公演とバイリンガル落語の演目をご披露いただきました。後半は、ClassPad.netパートナー校である浦和実業学園中学校・高等学校の田口純平先生にご協力いただき、琉水亭はなびさんの演目と関連付け、実際にClassPad.netを活用した言語コミュニケーションの授業を実施いただきました。
本ページでは、後半の田口純平先生の授業をご紹介します。
授業の流れとClassPad.netの活用方法
琉水亭はなびさんの演目が『反対俥』でした。『反対俥』の「俥」の意味を調べることから始まり、生成AIが作成した通常の『反対俥』演目についての要約についてグループで協議し発表するという主体的・協働的な学びを、ClassPad.netの活用を通して実践。生徒の皆さんのアクティブラーニングに主眼を置いて授業を展開しました。
通常の『反対俥』の要約文を教師が紹介し、前半の琉水亭はなびさんの落語との相違点や疑問点を生徒が導き出す。
紹介する感想文はGoogle AI GeminiとChatGPTを利用。生徒には最初は明かさずに提示(生成AIの便利さと、ハルシネーションの存在を知る狙い)
※ChatGPTはOpenAIの商標または登録商標であり、GeminiはGoogle LLCの商標または登録商標です。以下言及された製品やサービスは、それぞれの商標権者に帰属します。当社と直接の提携関係にあるわけではありません。
グループワーク機能を活用し、ふせんを貼って話し合いをし、グループの共通見解を作る。
ClassPad.netで作成したふせんをプレゼンテーション資料として、グループでまとめた意見を発表する。
落語には様々な表現方法があること、生成AIの利用とその問題点を説明する。
落語=「ストーリーの語り手」だけでなく、身振りや手振りの動き、場の様子を考えて話し手が演出するものです。生成AIは様々な文献から一般的なまとめをするため、表現という分野には踏み込めません。生成AIで内容を知ることもできますが、ハルシネーションが発生します。表現とハルシネーションについてここでは感じてもらいたいと思っておりました。
出張授業の話を受けた際の所感・感想
言葉の魔術師である琉水亭はなびさんとのコラボレーションは私にとっても理想的なお話でした。
ClassPad.netの良さは、双方向授業・デジタルノートはさることながら、辞書機能を備えていることです。学びの基本となるのは言葉です。このClassPad.netの特色をどのように全国に伝えていけば良いのか思案しておりました。その中で、今回、言葉の魔術師である琉水亭はなびさんとのコラボレーションは私にとっても理想的なお話でした。と同時に、落語と国語のコラボレーション、新たな試みということもあり、どう授業展開していけば良いかと悩みました。
この授業をきっかけとして、全国でClassPad.netを使って、いろいろな分野とコラボレーションしてみたいです。
出張授業の内容企画について
今回は全く新しい試みということもあり、イメージを創り上げる段階から苦労しました。ポイントに考えたのは生徒の皆さんが主役である授業を展開すること。ClassPad.netを使って、生徒の皆さんが「なるほど!」と感じ取れる展開に持ち込むこと。この2点でした。そこでなるべく既存の国語の授業ではなく、ClassPad.netを使って、学びの楽しさ、喜びを体感できる授業を目的にしました。他校の先生が授業をするとなると、意外と学校内には抵抗があるのではと想像しました。ただClassPad.netを使って生徒の主体的学びをサポートする授業であれば抵抗感は無いと考えました。 生徒の能力を引き出す授業with ClassPad.netといったところですね。
出張授業を実施してみての感想
生徒の皆さんが積極的に話し合いをし、アクティブに思考している姿に感心しました。
学ぶことは自ら思考すること。この点を実践できている東京立正高等学校の生徒さんたちはとても素晴らしいと思います。普段の先生方の授業へのアプローチが良いからでしょう。
授業で扱った生成AIは今後どんどん発展していく技術であると考えていますが、反面、様々な問題点も抱えています。どの点にハルシネーションがあるのか、バイアスはどうかかっているのか、一歩立ち止まって思考できる人間になってほしいです。何も考えず与えられたことを行うのではなく、今何をすべきか自ら考え行動できる人間になってほしい。そして生成AIを助けに、新しい世界を創り上げてほしいと考えています。
ClassPad.netがグループワークや協働学習で便利なポイント
ふせんを貼るということは自分の意見を提示することです。つまり全員の意見が可視化される。さらに、ふせんとふせんを線で繋ぐことで他人との意見の相違が表現できる。意見の可視化は文字では分かりにくいものです。ふせんだからこそ自分の意見を残せる、一目で分かるという可視化が存在すると考えています。
お気に入りの機能・使い方
他との大きな違いは「用いることができる」こと。双方向での授業は多くのコンテンツが存在しますが、言葉に着目し、疑問に思ったことは瞬時にEX-wordを利用します。言葉の意味はもちろんの事、参考書を備えている点が他と大きく異なります。
ClassPad.netを使用した今後取り組みたい授業
国語という枠を越えて、様々な人とコラボして今回のような授業を行ってみたいですね。また、「生成AIとClassPad.net」というタイトルで、生成AIを用いた授業展開を考えていきたいです。とても面白いと思います。生成AIという真偽の混ざった情報を正しい、論拠のある情報に整理する。そのためには辞書や百科事典に戻るはずです。EX-wordの利点を活かしていきたいですね。
生徒に聞いた、ClassPad.netの「良いところ」
本日の授業では『反対俥』という演目の「俥」をオンライン辞書で調べる活動をしましたが、普段の授業でも辞書はよく活用しています。ClassPad.netでは国語や英語、その他の教科も様々な辞書が入っていて、横断的に調べられるのがとても良いと思います。
分からない単語や用語があったらすぐに検索できるので、効率的に勉強できています。また、宿題はほとんどパソコンでするようになり、自宅はもちろん、授業の合間にも進められますので、とても便利になりました。
探究の授業やグループワークでは、デジタルノート機能を活用しています。学びそのものももちろんですが、自分に合った勉強法を見つけられるようになったことがとても良いことだと感じています。授業や勉強の幅が広がったように思います。
また、小テストなどで、今までは紙のノートで提出していたため、勉強ができない期間・時間がありましたが、ClassPad.net導入によって、写真を撮って提出するようになり勉強しやすくなりました。