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匿名での意見・解答提出で
「圧倒的に自己表現しやすくなった」と大好評!
〜大学入試の過去問を生徒が主体的に解説し合う授業〜
浦和実業学園高等学校
〈 埼玉県 〉
田口 純平先生
浦和実業学園中学校・高等学校
教育本部部長・普通科部長
マイクロソフト イノベーティブ エデュケーター エキスパート(2025-2026)
CASIO Partner Teacher
埼玉県私学協会初任者研修会指導助言者
発達障害コミュニケーションサポーター
児童発達支援士
教科:国語 指導学年:3年生
校訓
実学に勤め徳を養う
学問のための学問ではなく、実社会に出て役に立つ学問、実学とは何かを模索しながら教育を行ってきました。世のため人のために尽くす人間の育成を目的とし、挨拶や感謝、奉仕、反省の気持ちを持つ『徳育』にも力を入れております。
ICT教育の課題・テーマ
生徒の主体性を培うためのアクティブラーニングやICT教育
新しい学習指導要領では、『主体的・対話的で深い学び』が掲げられています。実社会で役立つスキルを身につけるためには、アクティブラーニングやICT教育を用いて、生徒の主体性を培っていく必要があると考えています。学びにおいては、教室で生徒同士で意見を出し合ったり教師とやり取りしたりする協働学習が非常に重要であり、オンライン会話ツールを使った画面越しの授業ではなく、学校でみんなが顔を合わせて集まることの意味に繋がってくると思います。
知識を吸収しそれを深めていくには、自学の姿勢が欠かせません。その姿勢が学力の向上に繋がります。その自ら学ぶ姿勢作りは、これまでは家庭学習あるいは塾や予備校といった学校以外のところに任されていましたが、ICTの活用により、学校の授業と家庭を連結できるようになりました。これは非常に効果が大きいと思っています。 当然、協働学習に不慣れなタイプの生徒もいますので、そのような生徒たちをどうサポートしていくかが課題となりますが、教師側の工夫により、かなり改善していると思います。
端末整備状況
本校では公務のDX化を推進するなかで、4年前から教職員にiPadを配布しており、職員会議の完全ペーパーレス化を実現しました。印刷や製本の手間が無くなり、働き方改革に繋がっていると思います。
生徒は3年前から入学時にiPadを購入してもらっていますので、今年度は全生徒が1人1台のiPadを持っている状態です。
ClassPad.net導入に至った経緯と理由
言葉の力を効率的に育むことができるオンライン辞書機能
勉強する上で一番大事なのは言葉だと思っています。特に最近の共通テストでは、全ての教科で読解力が問われていますので、言葉の力を育む必要があります。
また、試験だけではなく、他者とのコミュニケーションや自分の考えを深めていくプロセスにおいても、人は言葉を使っています。豊富な言葉を持ち、それを自由に操って考えを深めていくことが一番大事だと思っています。
ClassPad.netを導入したことで、言葉の力を育むことの効率化が図れております。生徒たちがClassPad.netのオンライン辞書機能を活用し、「これはどうなんだろう」と言葉に興味を持ち、次々と関連した言葉を短時間で効率よく容易に調べられる。そういった点が非常にありがたいツールだと思っています。
授業の流れとClassPad.netの活用方法
大学入試の古文の過去問について、生徒がClassPad.netのデジタルノートで解答や解説を作成し提出する。
提出された解答の中から、優れた観点でまとめられた生徒の解答を教員がホワイトボードに投影し、クラス全体に紹介する。
指名された生徒が、自身の読解のポイントや思考のアプローチを説明する。生徒の解説内容も踏まえながら、教員が重要語句や文法事項など押さえるべき点を補足し、過去問の解説を進める。
教員が生成AIによる不完全な解答例を提示し、生徒はその誤りや不足を見つける活動に取り組み、ClassPad.netで提出する。
教員が提出された生徒の解答や考えを踏まえながら、AIの解答のどこを修正すべきかを解説する。
デジタル社会におけるネット検索の弊害や上手な付き合い方とは
AI時代だからこそ、「そのまま信じない力」を育てたいと考えています。
デジタル社会において、AIを使うこと自体はもう前提になっていると思います。私たち大人も仕事の中で活用していますし、今の生徒たちが将来AIを使いながら生きていくことも間違いありません。
ただ、中高生がAIを使うときに一番気をつけなければならないのは、出てきた答えをそのまま正しいものとして受け取ってしまうことです。AIの回答を思考の土台として活用するのではなく、見たものをそのまま書いてしまう。そこにはハルシネーションの問題もありますし、リテラシーの面でもまだ十分とは言えません。
だからこそ、私たち大人が使い方や考え方をきちんと伝えていく必要があります。AIを使うな、ではなく、どう使うかを教えること。授業や日常の学校生活の中で、その姿勢を育てていくことが大切だと考えています。
導入前と導入後の変化
匿名で意見を提出できることで、「自己表現しやすくなった」という声が圧倒的に多くなりました。
ClassPad.net導入前と導入後で最も大きかったのは、デジタルノートによる変化です。紙のノートでは、回収して、職員室に持ち帰って、時間をかけて確認していましたが、ClassPad.netではデータとして残るため、必要なときにいつでも振り返ることができます。授業づくりの面でも、過去の生徒がどう考えていたかを見返しながら次の授業に生かせるようになりました。
もう一つ大きかったのは、生徒の意識の変化です。これまでの授業では、発問に対して一部の生徒だけが答える形になりがちでした。しかしClassPad.netでは、一つの問いに対して全員が自分の考えを送ってくれます。しかも匿名で表示できるので、内容そのものをしっかり取り上げることができます。
実際に、「今まで自分の意見を認められたことがなかったけれど、この授業では取り上げてもらえて、自分の存在が見えた気がした」と話してくれた生徒がいました。昨年の生徒たちに聞いても、自己表現しやすかったのは紙よりもClassPad.netだという声が圧倒的でした。今まで前に出にくかった生徒が、自信を持てるようになったことは、大きな変化だと思っています。
お気に入りの機能・使い方
ふせん機能・グループワーク機能・いいね機能により、
考えを共有しながら自然と対話が生まれる授業が実現できています。
私が特に気に入っているのは、ふせん機能です。生徒たちは、ふせんを貼る感覚そのものを楽しんでいますし、「違うな」と思ったら貼り直すこともできます。しかも、自分の考えの履歴が残るので、思考の変化も見えてきます。この「考えた跡が残る」というのは、とても大きいと思っています。
また、グループ機能もよく使っています。私は、生徒同士が互いの考えに触れることを大切にしています。高校になると、机を動かして話し合うような活動は意外と難しいのですが、ClassPad.netなら席を変えなくてもグループで学び合うことができます。毎回違うグループでやっても、自然に対話が生まれるのは大きな強みです。
さらに、いいね機能も生徒たちに好評です。自分の答えに反応が返ってくることで、「見てもらえた」「認められた」という実感につながる。こうした機能が、授業に前向きに参加する空気をつくっていると感じています。
ClassPad.netを使い続けて良かったと感じるポイント
授業の50分を超えて、生徒の思考に向き合えるようになったことです。
使い続けてきて良かったと感じる一番のポイントは、生徒と向き合う時間が増えたことです。授業は50分で終わりますが、ClassPad.netがあれば、提出された内容を後からじっくり確認できます。そうすると、「この生徒はこう考えていたのか」「次はこういう授業展開が必要だな」と、授業の外でも生徒の思考に触れることができます。
紙のノートでは、どうしても確認に時間がかかりますし、その場限りで終わってしまうことも少なくありませんでした。ClassPad.netでは、生徒の考えが蓄積されるので、それを基に次の授業を組み立てることができます。この積み重ねは、授業の質を確実に高めてくれています。
また、ノート点検の負担が軽くなった分、生徒対応に時間を使えるようになったことも大きいです。生徒にとって学校で過ごす時間は限られています。その中で、教師がどう関わってくれたかは意外と強く残るものです。だからこそ、こうして生徒に向き合う時間を生み出してくれることに大きな価値を感じています。
ClassPad.netを使用した今後取り組みたい授業
今後取り組みたいのは、生徒の主体性だけで授業が進んでいくような形です。私が教室に入って、あとは生徒たちが問いに向かい、自分たちで考え、共有し、学びを深めていく。私は必要なところでだけ、本質的な一言を添える。そのくらいまで持っていけたら理想だと思っています。
例えば、私が一つ問いを投げかければ、生徒が説明を始め、ほかの生徒が反応し、それぞれの考えをClassPad.netを通して共有していく。そうした流れが自然に生まれる授業です。私はそれを、究極の個別最適化であり、究極の主体性だと思っています。
ICTやAIは、正しく使えば非常に強力なパートナーになります。生徒が自分で「何が分からないのか」を見つけ、自分の言葉で表現し、他者と学び合う。そうした授業を、これからもClassPad.netとともに実現していきたいと思っています。
生徒に聞いた、ClassPad.netの「良いところ」
ClassPad.netの良いところは、授業中に分からないことを自分ですぐ調べられることです。たとえば英語の長文で知らない単語が出てきても、先生の説明を聞きながら確認できるので、分からないまま進まずに済むようになりました。自宅学習でも、端末一つで学習を始められるので、勉強へのハードルが下がったと感じています。辞書機能も便利で、一つの単語から複数の辞書をまとめて調べられるので、家でも使いやすいです。
また、授業中に自分の考えをいきなり発言するのは難しいことがありますが、ClassPad.netなら一度書きながら整理できるので、落ち着いて考えをまとめることができます。特に国語のように答えが長くなりやすい教科では使いやすいと感じています。他の生徒の意見を見てヒントを得られるのも良い点ですし、先生が匿名で意見を紹介してくれるので、安心して授業に参加しやすいところも魅力です。