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  ICT教育・GIGAスクール構想関連コラム

生徒の非認知能力を育むために教師が知っておきたいこと

〜「主体的・対話的で深い学び」の実践に向けた非認知能力育成の具体例もご紹介〜

生徒の非認知能力を育むために教師が知っておきたいこと
著者・監修者 芹澤 和彦

【著者・監修者】
芹澤 和彦
高校英語教員/教育クリエイター

高校の教育現場において「非認知能力」が注目を集めています。これまでの教育では、テストで測りやすい側面である「認知能力」に重きが置かれてきましたが、近年の研究や社会の変化から、こうした能力だけでは生徒たちが社会で自ら行動し、変革を起こしていくための十分な基盤とはなり得ないことがわかってきました。

これに対し、「非認知能力」と呼ばれる、テストでは測りにくい側面、例えば、協働性や、自己調整、あるいはレジリエンス(困難克服のための基盤)といった、いわゆる社会情動的なスキルが将来のキャリアや人間関係において重要であることが明らかになってきています。

非認知能力はテストの点数や学業の成績では測りにくいものですが、生徒たちが逆境に立ち向かい、持続的に目標を追求していく力そのものを指します。そのため、高校の教育段階でも、認知能力に加えて非認知能力を育むことが生徒たちの社会的な基盤づくりに繋がると考えられています。
現在、文部科学省の掲げる「主体的・対話的で深い学び」も、まさにそのプロセスの中で、非認知能力を涵養することが意図されています。

この記事では、今後さらに必要とされていくであろう、この非認知能力について、現役の高校英語教師である筆者の実践も交え解説します。

非認知能力と認知能力とは

「認知能力」と「非認知能力」は、教育や心理学の分野で異なる特性を持つ重要なスキルです。 認知能力は、テストで数値化して評価できる知的能力を指します。具体的には、記憶力、思考力、計算力、言語力、IQ(知能指数)などが含まれます。この能力は、主に学力テストやIQテストで評価され、伝統的に学校教育で重視されてきた側面です。

一方で、非認知能力は、数値化が難しい内面的なスキルを指します。意欲、自信、忍耐、自立、自制、協調、共感など、主に心の部分に関わる能力が含まれます。これらの能力は観察や行動の評価を通じて理解されるもので、伝統的な教育方法では育みづらいものですが、近年の研究や社会の変化により重要性が注目されています。

非認知能力の具体例としては、自己肯定感、リーダーシップ、協調性、創造性、コミュニケーション能力などが挙げられます。これらの能力は、人生を豊かにする基盤となるものだと解釈されています。

非認知能力と認知能力とは

高校の教育で重要な非認知能力の具体例

高校生が将来、より良い人生を切り拓いていくためには、目に見える学力だけでなく「非認知能力」を育むことが不可欠です。ここでは、非認知能力の中でも昨今の学習指導要領にも関連のある、グリット(何かをやり抜くための基盤)、レジリエンス(困難克服のための基盤)、そしてセルフ・レギュレーション(自らを調整し目標に向かうための基盤)の3つを取り上げます。

①グリット(GRIT)

グリット(何かをやり抜くための基盤)は、アンジェラ・ダックワース(Duckworth, 2007)の研究で広く知られるようになった概念で、目標を粘り強く追い続け、困難な状況でも諦めずに努力し続ける力です。ダックワースの研究では、成功を収めるためには才能以上にグリットが重要であると指摘されています。高校生が学業や部活動などで目標を達成するためには、継続的な努力が不可欠です。高校生がグリットを育むことで、難しい課題や失敗を乗り越えて、主体的に挑戦し続ける姿勢が養われ、卒業後も自分の目標に向かう強い基盤となると考えられます。

グリット(GRIT)

②レジリエンス(Resilience)

レジリエンス(困難克服のための基盤)は、困難な状況や逆境に出会った際に、立ち向かい成長を促す力を指します。日本のレジリエンス教育に関しては、菱田準子氏が紹介している教育アプローチが参考になります。
菱田氏はレジリエンスが社会生活において前向きな心構えを保つための基盤になると指摘しています。高校生活では、試験や部活動での失敗や、人間関係における挫折など、様々な逆境に直面します。こうした経験の中で、苦しい思いを経験した本人がどうそれを乗り越えていったかを自ら認識し、同じ状況において克服していくことができると、生徒は自信を深めることができます。

レジリエンス(Resilience)

③セルフ・レギュレーション

セルフ・レギュレーション(自らを調整し目標に向かうための基盤)は、目標に向けて計画を立て、その過程の中で様々な感情や思考の調整を行い、自らの行動を制御する力を指します。代表的な研究には自己調整学習(SRL: Self-Regulated Learning)があります。ジマーマン(Zimmerman, 1989)によると、自己調整の能力は生徒が自ら学びを管理し、適切な学習習慣を築くために不可欠なスキルだとしています。この能力が身につくと、日々の学びや試験勉強に計画的に取り組むことができ、学習に対するモチベーションも維持しやすくなります。また、日々の時間管理の場面でも大いに役立ち、卒業後も必要なことの土台作りをすることができます。

セルフ・レギュレーション

このように、非認知能力を高校の教育現場で育むことは、生徒が将来の困難を乗り越え、自らの目標を追い続けるためにも、非常に重要です。

高校の教育での非認知能力を涵養する方法

実際に高校の教育現場においてどのように非認知能力を涵養することができるのかについて考えていきましょう。
ここでは、2つの重要なポイントである
●「活動を重視する」こと
●「生徒と共にフィードバックについて考える」こと
についてそれぞれ詳しく解説します。

高校の教育での非認知能力を涵養する方法

活動を重視する

教育活動においては様々な場面が想定できますが、どの場面においても共通して重要なポイントの一つは、「活動を重視する」ことです。【授業】や、それ以外の【生徒会など特別活動や部活動】で、児童・生徒が「活動」する場面をいかに設けるか、について考えてみましょう。

授業の場面

最近は授業においても、「主体的・対話的で深い学び」という言葉が重要視されていますが、これには「非認知能力を涵養する」という働きがあることを理解しておく必要があるでしょう。
伝統的と言われる「講義形式で教師が教える授業」から脱却し、PBL(プロジェクトベースドラーニング)や協働学習といった活動の場面を増やすことで、生徒自身が他者と関わりあって様々な問題と向き合う機会を提供することができます。
ここで、一例として筆者の授業実践をご紹介しましょう。

活動を重視する:授業の場面

以前私は、担当者が4人で14クラスを持つ状況にありました。定期テストに向けたデザインや小テストの実施の有無など、権限が自分にはない状況です。テストを含めた単元デザインをすることができず、授業デザインだけが自分にできることでした。そこで私は、その状況を逆手にとり、定期テストをプロジェクトとしてとらえる学びを実施しました。
具体的には、授業の中で生徒同士のチームをつくり、その中でそれぞれ4つの役割を設定してもらい、毎回自己調整学習に基づいた流れで学びを進めるという授業デザインです。

このような自己調整学習の紙をグループに1枚ずつ配ります。
このレジメは、授業の最初に、「ティーチャー」の役割の生徒が中心となり、今日は「何」を「どのような」学び方で学ぶかについてチームで相談し、決めます。
その後、「ノートテイカー」が記録し、準備された教材を活用しながら全員で学習を進めます。

「ファシリテーター」役の生徒は、話が進まない時など、自分たちで決めた「目標」に向かって進められているかを考えながら、必要なアクションを起こします。
授業の最後には、「リーダー」が中心となり、それぞれにリフレクションを促し、自己調整学習の紙と、個人のリフレクションペーパーに書き込みます。

自己調整学習のレジメ

私は、各チームから求められた時のみ説明をすることはありますが、基本的には全体に説明することはありません。全体で何かを教える時は、題材のテーマに関する興味関心を喚起できる情報提供をする時や、それぞれのチームを見ていてぜひ他チームにも共有したいと思った情報を共有する時だけです。

この定期テストのプロジェクト化の中で生徒たちは、はじめは「何をしたらいいか分からない」といった気持ちから、少しずつ「どうして勉強していこうか」と、英語学習の方法について考えはじめるようになっていきました。やる気のある生徒もいれば、ない生徒もいます。また、勉強が得意な生徒も、苦手な生徒もいます。それぞれの特性が異なる他者との対話だからこそ生まれる様々な「問題」を、生徒たちが自ら見つけ、自分たちなりのアプローチをしていく姿を見ることができました。

生徒会など特別活動や部活動の場面

特別活動においても、教師や指導者がすべてをマネジメントするのではなく、生徒自身が役割を持って「活動」を運営できる場を提供することで、非認知能力が育つと考えています。

具体的には、部活動であれば、生徒たちが自ら練習試合を企画したり、大会の運営に関わったり、メニュー・スケジュールを考えたり、といったアプローチです。その他、生徒会などの児童会活動においても、先生に言われたからやるのではなく、生徒自らが抱いた問いに対してアプローチするためにイベントを計画し実行したり、自治的な活動を促したりすることです。

活動を重視する:生徒会など特別活動や部活動の場面

極論ですが、教師が準備したメニューを生徒が自ら積極的に活動していたとしても、それは「積極性」の発揮であり、本当に「主体性」を発揮している、と言えるかは疑問です。本来の主体性とは、与えられたことを越えたところで何かの価値を創ろうとする姿勢のことを指すはずです。我々教師が「主体性」を探究し続け、生徒たちがそれを発揮する場面をつくる機会を提供するために試行錯誤することが、まさに生徒達の非認知能力の涵養においても重要なことだと私は考えています。

生徒と共にフィードバックについて考える

非認知能力を涵養するための活動を高校教育の現場で実施するために、「生徒主体の活動」を目指す際に注意すべきこととして、「フィードバックのあり方」には特に注意を当てましょう。
(ここではフィードバックを、“生徒が体験したことに対して他者(同級生・教師)や自分自身から与えられる情報”と定義します。)

非認知能力を育むためには、生徒が失敗を体験し、その失敗から生徒自身が学びを得るプロセスが不可欠です。教師が理解しておくべきポイントは、「失敗することを肯定的に捉える土台を整える必要がある」という認識を持つことです。生徒が失敗した際、生徒自身はどのように解釈し、次にどう活かしていこうとするのでしょうか。我々教師は、そのより良いあり方について、生徒自身が考える機会を提供することが重要です。以下に生徒と一緒に考えたい、効果的なフィードバックの観点を2つご紹介します。

リフレーミング

生徒が失敗や課題をネガティブに捉えすぎた時、別の見方で捉え直せるようにサポートすることは重要です。しかし、単に教師が「この経験から何を学べるか?」と問いかけるだけではなく、生徒自身が「リフレーミング」という考え方そのものを理解し、活用できるようになることが重要です。

リフレーミング

例えば、教師は失敗に対して「何が原因だと思う?」と問いかけることがあるかもしれませんが、生徒が答えられない場合には、「ここが間違っていた」と直接的に指摘してしまうこともあります。この指摘をポジティブに受け取れる生徒もいますが、自信を喪失したり、他者と自分を比較してさらに自己評価を下げたりしてしまう生徒も少なくありません。

こうした場面では、まずリフレーミングの意義を生徒に伝えることが効果的です。「リフレーミング、って言葉は聞いたことがあるかな?」と問いかけ、「失敗や課題ってどんな印象がある?」と聞くと、生徒の中には必ず、ネガティブな捉え方をしている子がいます。そういった生徒達には特に、リフレーミングの考え方を伝えた上で、「失敗や課題は次のステップを考えるための材料になるんだよ」という解釈を生徒と共有し、生徒自身がその材料をどう活かすかを主体的に考えられる場を作ります。

以下のようなステップで考えてみましょう。

STEP 1:リフレーミングについて伝える

「リフレーミングって知ってる?」と聞いたうえで、知っている場合は、生徒自身に説明してもらい、知らない場合は、我々は結果の解釈を捉え直すことができることについて伝えます。

STEP 2:失敗や課題を具体的に振り返る

目の前の生徒の場合について具体的に考えます。生徒に、「どの部分が上手くいかなかったかな?」と尋ねた上で、生徒が答えられなかった場合、教師が「意識したことはあるかな?」「この経験から何か学べることはあるかな?」と段階的に問いかけます。

STEP 3:別の視点を探る

生徒が「自分は失敗しただけ」と捉えている場合、「それはどういう意味で失敗と感じる?」や「その状況で他にできたことは何だろう?」など、別の角度から考えられる問いかけを行います。くれぐれも、生徒が「僕/私は怒られている」という印象を受けとらないよう、本当に興味があるから聞いている、という姿勢で(時には直接伝えた上で)問いかけてみましょう。

STEP 4:リフレーミングを共有する時間を設ける

もし可能であれば、さらに他の生徒がどのようにリフレーミングを行ったかを共有する場を設けます。「失敗に対して最初は○○だと捉えていたけど、□□だと考えてみた。」といったように、生徒同士が語り合うことで自分の考えに新しい視点を取り入れる機会を得ることができます。

このようにして、生徒自身が「リフレーミングとは何か」を理解し、その実践を通じて自分自身の課題に向き合えるようになると、「活動」の中の失敗が意味のあるものへと変容していきます。それが主体性を育むことに繋がります。

コンストラクティブ・クリティシズム(建設的批評)

次に紹介する、生徒と共に考えたいフィードバックのあり方は、「コンストラクティブ・クリティシズム(建設的批評)」です。

「コンストラクティブ・クリティシズム(建設的批評)[以下CC]」とは、失敗や課題を否定的に指摘するだけではなく、次にどう進むべきかを具体的に提案し合う考え方を指します。教育においては、この考え方を伝えることで、生徒と教師が共に改善点を明確にしつつ、自信を失わずに挑戦を続けられるよう支援することができます。
フィードバックとしてのポイントは、単に教師がCCを行うだけではなく、生徒自身がこの考え方を理解し、自分の学びに積極的に活用できるようにすることです。

コンストラクティブ・クリティシズム(建設的批評)

例えば、生徒が複数人で英語のスピーチコンテストの大会に出ることを想定します。

生徒が練習中にうまくいかないことがある場合、「ここが間違っている」と指摘するだけではなく、「次はこの部分をこう読んでみよう」と具体的な改善方法を示すことが大切です。しかし、これを教師主導で終わらせてしまうと、生徒自身が次にどう進むべきかを考える機会を失い、教師の指示待ちの姿勢に陥りがちです。そこで、生徒たち自身が「CCとは何か」を理解し、他者からの批評をどのように受け止めるか、また、自分自身や仲間に対してCCを行う場を作ることが必要です。

以下のようなステップで考えてみましょう。

STEP 1:建設的な批評の目的を共有する

生徒に「建設的な批評」と「否定」の違いについて考えてもらいます。「建設的な批評は単にミスを指摘するのではなく、次のステップを共創するためのサポートである」という考え方を共有します。例えば、「お互いに意見し合った後で、前向きな気持ちで議論を終えられる時はどんな時?」と問いかけながら、「そのためには何を意識すれば良いかな?」と考える場面を設けます。これにより、生徒は建設的な批評の意義を自分の言葉で考えられるようになります。

建設的な批評の目的を共有する
 

STEP 2:生徒同士が建設的な批評をし合う場を設ける

教師が直接答えを与えるのではなく、生徒が自分の課題を振り返り、改善点を考えられる時間を設けます。話が進まない場合には、例えば「難しかった部分はどこかな?」「その部分を直すためにどんな練習をすると良い?」といった問いを投げかけ、対話を促します。このプロセスを通じて、生徒は批評を受け入れるだけでなく、自ら改善点を見つける力を養うことができます。

生徒同士が建設的な批評をし合う場を設ける
 

STEP 3:ポジティブな要素を見つける時間を設ける

生徒が建設的な批評をする際には、改善点だけではなく、同時に自分の成功した点や努力が認められる場を設けるように伝えます。“ここが良かったから、次はこの部分をもっと伸ばしてみよう”というように、生徒が自分の努力を肯定的に振り返る習慣を持つことで、批評に対する不安を軽減し、挑戦意欲を高めます。

ポジティブな要素を見つける時間を設ける

これらのステップを通じて、生徒が「コンストラクティブ・クリティシズム」を理解し、実践できるようになると、批評は単なる評価ではなく、自分や仲間の成長を支えるプロセスとして機能します。こういった取り組みが、自己調整学習を促進し、グリットやレジリエンスの涵養に繋がるはずです。教師として、このようなプロセスを意識しながら、生徒たちの学びの主体性を引き出す支援をしていきましょう。

まとめ:非認知能力の意義と今後の展望

高校の教育現場における非認知能力の重要性と、その涵養方法について具体的に考えてきました。非認知能力は、生徒が将来の社会で直面する多様な課題を乗り越え、主体的に行動していくための基盤となる力です。グリットやレジリエンス、自己調整学習といった要素は、試験突破をするための学力向上を越えた、生徒の人間的成長や社会的基盤づくりに直結するものであることが再確認できました。最後に、意義と今後の展望について考えてみましょう。

非認知能力を育む教育的意義

非認知能力を育む教育は、生徒一人一人の個性を尊重し、自ら考え、行動し、他者と協働する力を高めるものです。失敗や課題を次の成長の糧とするリフレーミングや、建設的な批評を通じた自己改善プロセスを学ぶことで、生徒は単なる知識習得にとどまらず、自己効力感や挑戦意欲を高められると考えられます。このような取り組みは、生徒が社会の一員としての役割を自覚し、多様な価値観や視点を尊重しながら新しい価値を創造することにも繋がります。

非認知能力を育む教育的意義

今後の展望

非認知能力をいかに涵養するかは、教育現場における重要な課題であると同時に、未来の教育の可能性を広げる取り組みでもあります。
最後に、今後の展望として3つの観点をご紹介します。

①活動重視の学びの場の拡充

PBL(プロジェクトベースドラーニング)や協働的な学びを通じて、生徒が主体的に取り組む機会を増やすことが求められます。教師の指導が中心となるのではなく、生徒が自ら考え、行動するプロセスをデザインする教育実践が重要です。

活動重視の学びの場の拡充

②フィードバック文化の醸成

リフレーミングや建設的批評のようなフィードバックに関する考え方を生徒と共有し、生徒が互いに学び合う文化を育むことが必要です。これにより、生徒は他者からの批評を成長の材料として受け止め、自分自身の力に変えていくことができるようになります。

フィードバック文化の醸成

③教師の意識改革と研修

生徒の非認知能力を涵養するためには、教師がその意義を深く理解し、実践に取り入れることが不可欠です。そのため、教師自身が探究的な姿勢を持ち続けると伴に、実践的な研修を通じて学び続ける環境が整備される必要があります。

教師の意識改革と研修

生徒一人一人が持つ潜在的な力を引き出し、未来に向けて主体的に挑戦していける力を育むため、教師や学校全体が一丸となって新しい学びの形を探究していくことが求められます。今後、非認知能力の重要性がさらに認識され、教育現場での取り組みがより広がり、深まっていくことを期待しています。

【参考文献】

Duckworth, A. L., Peterson, C., Matthews, M. D., & Kelly, D. R. (2007). Grit: Perseverance and passion for long-term goals. Journal of Personality and Social Psychology, 92(6), 1087–1101.
菱田準子(2022)『すぐ始められる! ワークシートでポジティブ心理学&レジリエンス教育―幸せづくり・折れない心 24の処方箋』ほんの森出版。
Zimmerman, B. J. (1989). A social cognitive view of self-regulated academic learning. Journal of Educational Psychology, 81(3), 329–339.

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著者・監修者 芹澤 和彦

■著者・監修者
芹澤 和彦
高校英語教員/教育クリエイター

講演、企業研修、教員研修、イベント運営を多数実施。英語教育ではEF Excellent Award in Language Teaching 2019 Japan Finalist 第2位の表彰、アントレプレナーシップ教育ではNPO法人BizWorld Japan アドバイザー、ICT教育では2019~2022 Microsoft Innovative Educator Expertの認定を受けるなど、ジャンルを越えて教育実践を展開している。探究やクリエイティブ・ラーニング型授業の実践家である一方で、教員をしながら個人事業として起業。学校と社会の繋がりをつくる多様な活動をしている。
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